ぐりぐり日記

鑑賞した映画の感想を気ままに書いています。影響を強めに受けがちです。そんな別の自分になれる感覚が好きです。

ゴジラ キング・オブ・モンスターズ

『最大、最強の戦い』

まずストリーについては劇中で虫のように蹂躙される人間やその世界の壊されっぷりが、まるで人類の文明などおかまいなしであったように、人間サイドの物語の良し悪しはもはや問題じゃないです!むしろ微妙さ自体も日本のゴジラ映画オマージュなんじゃないかと思っちゃう

 

 

地球の頂点に君臨しているのは人間ではないと思わせる、巨大な神々の激闘を愛でながら、ちっぽけなことなど忘れてしまうようなすばらしいゴジラ映画でした!🦖

 

 

以下ネタバレありで書きまくっています

 

 

ゴジラと芹沢博士』

 

ハリウッド版はゴジラの存在意義が日本とは全く異なり、日米とで核に対する思想の違いが如実に出てる。

そんな中、芹沢博士とゴジラの関係は初代ゴジラをリスペクトしているように感じる。初代とは博士の行動は全く逆のようでも「人類のため」という目的が一緒なのはなかなか憎い演出でした。

最後の言葉が日本語で「さらば、友よ(Goodbye old friend)」というセリフで、芹沢博士というある意味アイコン的な日本キャラを華々しく退場させたのが、日本が作ってきたゴジラ映画たちへの最大の敬意の表れとともに、これまでなんとなく試行錯誤気味だったり遠慮がちだったハリウッド版ゴジラがいよいよ、余すことなく怪獣バトルを見せたり、ゴジラの明確な存在意義を決定づけたりと「ゴジラ映画としてやっと確立させたよ!これまでありがとう!」という意思表示のようにも感じられた。全体を通してあらゆるオマージュシーンに愛を感じながら、芹沢博士の最後には日本人としてどこか寂しさすらも感じ、とても哀愁を感じるいい場面でした。このシーンのために字幕で見ることをお勧めします!

 

 

 

Godzilla himself

Mothra herself

Rodan himself

Gidorah himself

彼らの役は彼ら自身が演じていたという可愛らしい演出のエンドクレジットだったので、演者の彼らについての感想を書いていきます!

 

 

ゴジラ 怪獣の王』

 

前作から一部デザインがブラッシュアップされて、背びれが三角形のような刺々しいデザインから、初代ゴジラを意識したゴジラっぽさがよく出たデザインに変更。この変更は嬉しかったです。

そして、まさかゴジラのテーマソングを使ってくることには驚いて感動。この音楽でゴジラが映るたびに鳥肌たちまくり!!これだけでも満足だったけど、オキシジェンデストロイヤーとかバーニングゴジラとか、愛してやまない初代や『VSデストロイア』を思い出させる演出には大興奮!!

 

 

 

キングギドラ 偽りの王』

 

今まで日本のゴジラ作品ではけっこう情けなかったり、なんかイマイチな役回りが多かったけど、今回のギドラは最高。デザイン100点!キャラ100点!活躍90点!

劇中ではギドラと呼ばれ偽りの王と呼ばれていたけど、偽りの王なんてまさにぴったりの通り名。ゴジラモスラBGMみたいに、個人的にはギドラも平成のVSシリーズのアレンジ曲が欲しかったな。お経みたいのも恐怖感強くていいけど。

また3つの首それぞれに個性があり中央の首が司令塔っぽい兄貴タイプで、殺戮した人間をぺろぺろ舐める別の頭を弟のように叱りつけるような仕草とか今までにない生物感が溢れててよかった。

ただ、衝撃だったのは引き千切られた首があっという間に再生するところ。

 

生き絶えたゴジラを尻目に火山の頂上に君臨し、十字架の背後で世界中の怪獣を呼び覚まさせる姿は、もはや壮大な絵画かあるいは超自然の絶景のような、美しさと畏怖の両方を兼ね備えた荘厳な、あんなキングギドラの畏怖堂々とした姿を見れてとにかく感無量でした。

 

さらに、ハリケーンを生み出して移動する様、滅びゆく都市の上空に立ち込める雷雲の中で蠢く巨大なシルエットの演出もこの世の終わりという絶望感がすごい!ラスボスの風格!

 

しかし、歴代のキングギドラを思うとこの後、ゴジラにどんだけボコボコにされるんか一抹の不安がありましたが、そんな心配は無用でした。王者をかけた最終決戦でも素晴らしい活躍振りでゴジラを圧倒しており、やられかたこそ惨たらしいものの十分な戦いぶりでした!発電所かなんかの電力を吸収し、無数の稲妻を発しながら覚醒したところはキングギドラ史上一番かっこいいよ!君のファンでよかったわほんと。まじでありがとう。

 

モスラ 怪獣の女王』

 

まずは幼虫の姿。チョココロネみたいなデザインは一新されより芋虫感が強いけど、感情によって発する光の色が変わったりと神々しさが増していた。

成虫への羽化シーンはまさに神秘的で、おなじみのモスラのテーマまでもがまさかハリウッド超大作で聴けるとはという大感動と相まって、怪獣の女王の名にふさわしくまるで女神が誕生したかのような壮大な美しさ。成虫のデザインもだいぶ変わって、より虫らしい生物的な説得力が強いデザインでありながらも、どこか人間の女性らしさも感じるフォルムで美人(まぁ、怪獣界では)。役回りもモスラらしい地球の味方。まさか飛翔怪獣同士の夢のバトルを繰り広げてくれるとは思わなかったやられかたはGMKのオマージュっぽい感じで、VSメカゴジララドン的な役回りまでこなしちゃう!今作最大の戦うヒロインでした!

 

ラドン 炎の悪魔(スネ夫)』

 

 

火山から登場から一飛びで一つの街を壊滅させる様は痺れました。今までもそういう描写は描かれてきたけど、今回は怪獣として人間の生活を奪い文明を破壊する描写が一番直接的に描かれてて、こいつやばいわ感はすごかった。明確な殺意などなく、ただ飛んだだけで、全てを破壊するという自然災害っぷりが怖い。

 

ところが、ギドラにひれ伏したり、ギドラ敗北後は、ひと睨みで、あ、すみません、、、みたいな顔してゴジラに鞍替えするというとんでもないコウモリ野郎でねずみ男的ななんか憎めないキャラとして描かれてた。そういう性格のデフォルメ的なところにどこか昭和のシリーズを思わせる愛嬌がった。

 

こういうゴジラ映画が観たかった👍👍という願いを余すことなく叶えてくれました😂

最高です!